「最近なんだかやること多すぎて疲れたなぁ…」と思っていたときに、この本のタイトルが目に飛び込んできました。私が好んで読んできたビジネス本は、To-Doリストを作る系の話が多かった印象です。人生で使える時間を意識するようになった今の私にとって、引き算の考え方が何となくマッチしたので読んでみました。
自分ではない誰かになろうとする必要はない
この本が伝えているメッセージを私なりに受け止めて一言で表すと、そんな感じでした。このメッセージだけ聞くと、なんか仕事とかフワフワやって頭の中お花畑みたいな印象を持ってしまいそうです。が、著者である四角大輔さんはソニーミュージックでミリオンを連発した名プロデューサー。忙しく仕事してない訳がない。
本の中でも紹介がありますが、著者は八方塞がりみたいな状況であがいてた時期もモチロンあります。そういった経験を経ての文章なので、かなり腑に落ちました。中でも印象に残った部分をいくつか紹介しておきます。
一人のお客さんに対してメッセージを届ける
Chapter22「イヤな仕事でもいい」という章の中に『ヒットとは、あくまで「一人ひとり」のお客さんの感動と行動が積み重なった結果であるということ。そして、どんなヒットにも必ず、「最初のひとりのお客さん」が存在するということ。』という文章がありました。
インターネットが普及して、誰もがスマホを持っていて、世界中に簡単にメッセージを発信できるようになった現代だからこそ、「誰か一人に対するメッセージ」という原点が重要になってる気がします。読んでくれる誰かを想定して書いた文章は、書き手の想像を超えた多くの人の心に響いたりしますからね。
幼稚園で教えてもらった当たり前のことができればいい
Chapter23「あたり前のことができればいい」の章に『「本当に大切なこと」がしっかりできれば、どこにいっても大丈夫』という部分がありました。効率ばかりが求められがちな現代において、やれ営業成績が良いだ、やれコミュニケーション能力が高いだと周りからの評価ばかり気にして委縮したり凹まされたりすることもあります。ただ、人として大切なことさえしっかりできてれば大丈夫だという考えは私も同意です。
その本当に大切なこととは、
・元気に挨拶をする
・約束は守る
・ちゃんとお礼を言う
・時間に遅れそうになったら、きちんと連絡する
という本当にごく当たり前のことです。
運悪く、自分の適性と合わない職場で働くことになっても、このあたりがしっかりできていれば信頼を積み重ねて適材適所なポジションへ移動することができる気がします。何かいい話があったときに、この人に振ってあげたいと思える人間なのかどうかって、見えない部分ですがすごく重要だと思います。当たり前のことが当たり前にできる人間は、そういうとき有利なんじゃないかなぁ。そんな気がします。
人生やらなくていいリスト
やらなくてもいいこともリスト化してしまわないと気が済まない!という生真面目で頑張り屋さんな人にオススメかも。肩の力が抜けますよ。
文庫: 261ページ
出版社: 講談社 (2018/4/20)
言語: 日本語
ISBN-10: 406281739X
ISBN-13: 978-4062817394
発売日: 2018/4/20
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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