『未来の年表』を読んだ感想

『未来の年表』を読んだ感想 読書
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大人たちは、何かを私たちに隠している

このフレーズは本書のあとがきに出てきました。著者が中高生の討論会で女子中学生が言ったセリフで印象に残ったフレーズとして紹介していました。未来の年表を読むと、その「大人たちが隠している何か」の答えのようなものが部分的に転がっている気がします。ただ、私は40目前の大人ですので、隠しているどころかこっちがビックリだよ、という感じです。なかなかに刺激的な内容でしたので、簡単にまとめておきます。

 

日本の未来を的確に示した良書

今後の株価はどうなる?来年のトレンドは?地球滅亡のXデーは?AIが人間を支配するのは2045年?などなど未来予知の本はたくさんあります。科学的根拠などはさておいて、未来予知系の本って面白いですよね。「今の努力が未来を作る」ってことは百も承知ですが、やっぱり未来のことを知りたくなるのが人情ってもんです。ただ、科学的根拠が薄い、またはファンタジー要素の強い未来予知とはちがって、この本に書いてある未来年表は人口統計をベースにしています。現在の人口分布ベースで何年後にどうなるかって、平均寿命などを合わせて考えるとかなり具体的に見えてきます。そういった意味で、この本に書かれていることは「2020年に東京オリンピックが開催される」のと同じくらい確度の高い未来予知といえます。

 

年表を読み進めていくと暗い気持ちになる

ただ、この本を読み進めていくとゲンナリするようなことがオンパレードなんですよね。やれ、全国民の3人に1人が65歳以上になるだ、地方だけじゃなくって東京でも高齢化が一気に加速するだ、と世界トップクラスの少子高齢化っぷりを、まざまざと見せつけられます。ほぼ確実に来るであろう未来予想図なので、目を背けたくなるような部分もありますが知っておいて損はないと思います。

「ピンチはチャンス」ではないですが、視点を変えると見えてくるものも変わってきたりします。例えば、2039年にベビーブーマー世代が寿命を迎えるので火葬場が不足するという予想があります。これはかなり高い確率で起こりそうです。この情報を得て、「葬儀会社の株でも買おうかしら」と思ったりしました。一般的に考えると、少し不謹慎な気がしますが需要が集まればそれなりに株価も上昇するのではないかという予測は悪くないと思っています。

ビジネスをする上でのヒントになりそうな部分も多々ありますので、一読してみる価値は十分にあると思います。個人的には東京都と島根県を飛び地で合併という提言がかなり面白いと感じました。

 

 

未来の年表

『未来の年表』を読んだ感想

日本の未来が、ここにある。

 

新書: 208ページ
出版社: 講談社 (2017/6/14)
言語: 日本語
ISBN-10: 4062884313
ISBN-13: 978-4062884310
発売日: 2017/6/14

 

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