絶対音感は生まれつきのものか?
なんとなく一般常識的に音楽の才能って生まれつきのものっぽいイメージが私の中にはある。今でこそ幼児期から訓練すれば絶対音感は身に着くと言われるようになったけど、それすらも天賦の才能のようにもてはやされてた時代があった気がする。
このようなわかりやすいテーマをベースに科学的に才能と努力の関係性を紐解いていくという内容の本です。
端的に結論だけ伝えると、世間一般的に何かしらの分野で「天才」と称される人は尋常じゃないほどの時間を練習に費やしているということ。本の中で紹介されている例でいうと、ベルリン芸術大学のバイオリニストの中でも飛びぬけている人は18歳までに平均で7410時間練習に充ててきているんだとか。
しかも、ダラダラ練習するわけではなく一流の先生に指導を受け、自分の限界を少し超えた所で練習し続けるという状況。競争の激しい専門領域で、トップを目指すという環境に身を置いたことのない私としては、想像するだけで吐き気がしそうになりました。
四月は君の嘘の作中で宮園かをりが有馬公生にしきりに「そんなことしてるヒマがあったら練習しろ!」と口を酸っぱくする意味もなんとなく分かる気がします。
一般ピープルな私が取り入れられそうなこと
別に何かのトーナメントに出場して優勝しなければいけない、みたいな状況でもないし、それなりに仕事してたらそれなりに食っていける私のような人間がこの本から得るものはあるのだろうか?内容自体は面白いけど、自分の役に立つ部分は無いかもなと思って読み進めてました。
でも、ありましたよ。私でも取り入れられそうなものが。それは「ベンジャミンフランクリンの独学法」という部分です。100ドル札にもなってるあのアメリカの偉人のベンジャミン・フランクリンが文章が上手くなりたいと思い実践した訓練法です。
書いた文章がどれだけ人の心に響くかどうかで収益が大きく変わってくるアフィリエイトをやっている私としては、この独学法はダイレクトに役に立ちます。もちろん、文学的にうまい文章が書けるがゴールではなく、売れる文章が書けるようになるのを目指す点が異なりますが応用できそうです。
アフィリエイトは、研鑽を積んだ猛者ばかりがライバルになってくるプロのバイオリニストとは違うので、10000時間も訓練しなくても満足のいく成果を出せる可能性は高いです。
ちょっとチャレンジしてみます。
超一流になるのは才能か努力か?
自らの才能を伸ばしたいという方はもちろんですが、「うちの娘をプロゴルファーにしたい」とか「自分の子供を将棋の名人にしたい」と考えている親御さんにとっても一読してみる価値があるかも。
アンダース エリクソン (著), ロバート プール (著)
Anders Ericsson (原著), Robert Pool (原著)
土方 奈美 (翻訳)
単行本: 365ページ
出版社: 文藝春秋 (2016/7/29)
言語: 日本語
ISBN-10: 4163904956
ISBN-13: 978-4163904955
発売日: 2016/7/29
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