手品の種明かしみたいな大胆な試み
最近プログラミングなんかの技術書ばっかり読んでいたんだけど、WEB屋としてHPの成果アップにつながる情報もキャッチアップしておかなきゃなーという使命感から手に取ったのがこの本。名駅高島屋の三省堂書店で何気なくパラ見したんだけど、即買いしちゃいましたよ。
主に大企業のLP(ランディングページ)の改善事例の紹介なんだけど、
・元のページ
・改善案A
・改善案B
より効果があったのはどっちでしょう?
→正解は次のページ!
という構成。
実際の画面のキャプチャー画像が並んでいるので、視覚的に何がポイントなのかがわかりやすい。
ここまでバラしちゃっていいの?って思うくらい充実してます。ド頭の事例がアメリカ大統領選を戦ったときのオバマ大統領のページっていうのも豪華なんだけど、その他の事例も誰もが知ってる企業やサービスのものばかり。
私の大好きなさくらインターネットの事例も掲載されてた
何を隠そう、私はさくらインターネットに絶大な信頼を置いていて、このブログもさくらのサーバーで運用しています。その付き合いは長く、かれこれ11年目になります。それだけに、このABテストの本にさくらインターネットの事例が掲載されていたのは、なんか嬉しかったです。
ここ数年で申し込み画面のUIが格段に使いやすくなったなぁと実感していたんですが、やはりこういうカイゼンの取り組みをしていたんですね。私みたいに、HDD容量が何GBまでいけるんだ?とか、MySQL何個作れるんだ?とか、Perlのバージョンと利用可能モジュールはどれ?とか、独自ドメインは何個まで積めるんだ?とか、サーバーのスペックが気になって夜も眠れないような人間は、UIの変更ってそれほど関係ないと思う。どんなにわかりにくいレイアウトでも、サイト内検索しまくるし、どんなに小さくてわかりにくいテキストリンクでもクリックして欲しい情報が得られるまで追いかける気概でいますから。
ただ、ライトにHPを運営したいとか、WordPressでオシャレにブログを作りたいっていう一般的なユーザーからすると、申し込みまでが分かりやすいUIかどうかってコンバージョン率に大きく響いてくるはず。そういう意味ではすごい改善がなされたんだなぁと。
さくらインターネット以外にも名だたる企業とサービスの事例がズラーッと並んでます。
『2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集』で紹介されている会社・サービス一覧(一部)
- 株式会社クレディセゾン(セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスカード申し込みページ)
- 株式会社関西アーバン銀行(マイカーローン申し込みページ)
- 株式会社SBI証券(即時入金ページ)
- リクルートグループシンガポール法人(企業・求職者マッチングサイト)
- ヤフー株式会社(Yahoo!しごと検索)
- 株式会社IDOM(ガリバー中古車売買トップページ)
- 株式会社テクノ・サービス(働くナビ!登録フォーム)
- 株式会社スタッフサービス(ミラエール登録フォーム)
- 大東建託株式会社(いい部屋ネット物件一覧ページ)
- 株式会社ヤマハミュージックジャパン(ヤマハ英語教室トップページ)
- ヤマハ音楽振興会(ヤマハ音楽教室 無料体験申し込みフォーム)
- 株式会社ツヴァイ(ツヴァイ 無料コンサルティング申し込みフォーム)
- 株式会社NTTぷらら(ひかりTV申し込みページ)
- さくらインターネット株式会社(さくらのレンタルサーバー トップページ)
- HJホールディングス株式会社(hulu無料会員獲得ランディングページ)
- ゴルフネットワークプラス株式会社(ゴルフネットワーク 有料プラン申し込みページ)
- 株式会社ANAP(アパレル系ECサイトANAP商品詳細ページ)
- 九州旅客鉄道株式会社(JR九州 旅行の窓口 商品詳細ページ)
- 株式会社ストライプインターナショナル(MECHAKARIランディングページ)
- リンナイ株式会社(お客様情報入力フォームページ)
- 株式会社ルクサ(au WALLET Marketランディングページ)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(アキュビューオンラインストア トップページ)
- 日本ピザハット株式会社(ピザハット商品詳細ページ)
- ブックオフオンライン株式会社(ブックオフオンライン申し込みページ)
以上が掲載されているサービスになります。大企業ばっかりですねー。そして、何気に役立ったのがそれぞれの会社とサービス紹介の後に載ってる「流入ユーザー」という項目。「20代、30代が中心 男女比3:7」みたいな情報なんですが、サービスによって顕著に偏りがあって面白かったです。
中小企業や個人事業主ほどチェックすべき本
この本のテーマでもあるA/Bテストはマーケティング界隈では有名で、サイトA案とサイトB案にランダムにそれぞれアクセスを集めて、コンバージョン率を計測するというもの。すごく役立つ方法だし、勘だけに頼らない数値が明確に表れるテストに違いない。ただ、中小企業や個人事業主が取り組むにはハードルが高い。
というのも、前提条件として、
・泣く子も黙る鬼のようなアクセス数
・湯水のごとく豊富に使える広告予算
が必要になってくるから。
この本では「どこをどんな風に改善したら良くなるのか?」が見た目にもわかりやすくまとまっています。自分の所ではA/Bテストは無理だなぁ・・・、でも成功事例は参考にしたい。そんな方は一読の価値がありそうです。
2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集
「成果にコミットする」WEB屋さんにオススメ!
単行本(ソフトカバー): 192ページ
出版社: 技術評論社 (2018/7/25)
言語: 日本語
ISBN-10: 4774199389
ISBN-13: 978-4774199382
発売日: 2018/7/25
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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