ETC 通信エラーが出た場合の確認方法

ETC 通信エラーが出た場合の確認方法 雑記
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ETCレーン、システム障害で一部閉鎖 東名や中央道など11路線

2025年4月6日未明から中日本高速道路(ネクスコ中日本)で発生したETCシステム障害により、東京・神奈川・愛知・静岡・岐阜・三重・山梨の7都県にまたがる広範囲の高速道路で、一部のETC専用レーンやスマートインターチェンジ(SIC)が使用できなくなりました。

中央自動車道や東名高速道路、新東名高速道路など11路線に影響が及び、少なくとも50カ所以上の料金所でETCの利用が不可能となっています。特に影響が大きかったのはETC専用のスマートインターチェンジで、いくつもが完全に閉鎖されてしまいました。例えば静岡県内では、富士川SICや駿河湾沼津SICなど複数のSICが閉鎖され、通行ができない状態となっています。

また、一般レーンでは係員による対応が行われており、ETCカードを手渡ししての料金精算が実施されていますが、当然ながらこれには時間がかかり、各地で出口渋滞が発生しています。午前2時過ぎには中央道・三鷹料金所では約2キロの渋滞が確認され、乗用車やトラックが長蛇の列を作っていたとのことです。

このように、ETCという仕組みが現代の高速道路利用においてどれほど重要なインフラとなっているのか、そしてそれが一度止まるだけでどれだけ大きな混乱を引き起こすかが、改めて浮き彫りになりました。係員が対応する一般レーンは通行可能とはいえ、全国的にキャッシュレス・無人運用が進んできた中で、人的対応だけで対応しきるのは難しく、復旧のめども立っていない現状では、影響が長引く可能性も否定できません。

ETCという見えない便利さの裏に、これだけのシステムと運用があるということ。そして、それが止まることで一気に「当たり前」が崩れてしまうということ。今回の障害は、私たちが日常で頼り切っている仕組みの“脆さ”を思い知らされる出来事となりました。

改めてETCの通信エラーや対処法についてまとめました。

ETC 通信エラー 確認方法と基本の対応策

  • ETCが反応しない原因は何ですか?
  • ETCを通れたけどエラーが出た。どうすればいいですか?
  • エラーコードの見方と確認手順
  • ETCの寿命は何年くらいですか?
  • ETCが閉鎖される理由は何ですか?

ETCが反応しない原因は何ですか?

ETCが反応しない原因は何ですか?

ETCが反応しない主な原因としては、「カードの読み取り不良」「車載器やアンテナの不具合」「通信環境の問題」が挙げられます。多くの場合は、ETCカードの挿入ミスや汚れなど、ちょっとしたトラブルがきっかけです。

まず確認すべきは、ETCカードが正しい向きで挿入されているかどうかです。裏表や前後が逆になっていると、機械はカードを認識できません。また、ICチップの接触面に汚れやホコリが付着していると、読み取りエラーが発生しやすくなります。乾いた柔らかい布で拭くだけで改善するケースも少なくありません。

さらに、車載器本体やアンテナに不具合があると、料金所との通信ができなくなることもあります。アンテナの角度がズレていたり、周囲に通信を妨げる物体(例:金属製のアクセサリーやステッカー)があると、信号が遮断される場合があります。

高速道路のETCレーンでは、走行速度も重要です。時速20km以上で進入すると、通信が完了する前にレーンを通過してしまうおそれがあるため、必ず徐行して通行しましょう。

こうした複数の原因が絡んでいることもあるため、ひとつずつ冷静に確認していくことが大切です。

ETCを通れたけどエラーが出た。どうすればいいですか?

ETCを通れたけどエラーが出た。どうすればいいですか?

ETCレーンを通過できたのにエラー表示が出た場合、それは「カード情報の読み取り」または「料金所との通信」に部分的な不具合があった可能性があります。見た目上は問題なく通れても、正しく課金されていないケースも考えられます。

このような場合、まずは「ETC利用照会サービス」にログインし、数時間後に走行履歴が反映されているかどうかを確認してください。反映がない場合は、ETC通信が途中で失敗し、料金の請求が正しく行われていない可能性があります。

また、車載器に「エラーコード」が表示される機種であれば、その番号をメモしておくと原因の特定がしやすくなります。ICチップの接触エラーや、カードの有効期限切れなど、案外単純なトラブルであることも多いです。

課金されていないことが判明した場合は、通行した高速道路会社の「お客さまセンター」に連絡しましょう。通行時の車両情報(ナンバー、色、車種など)とETCカード番号、利用日時、料金所名を伝えることで、走行の調査を依頼できます。

一見通れているからといって安心せず、履歴の確認は怠らないようにしましょう。

エラーコードの見方と確認手順

エラーコードの見方と確認手順

ETC車載器には、トラブルが発生した際にその内容を伝えるための「エラーコード表示機能」が備わっています。これを正しく確認することで、どのような不具合が起きているのかを簡単に特定できます。

エラーコードの確認方法は、車載器の種類によって異なりますが、基本的にはETCカードを抜いた状態で「利用履歴確認スイッチ」を2秒以上長押しすると、エラー番号がディスプレイに表示される仕組みになっています。表示される番号は「01」から「89」まであり、内容によって対応が異なります。

例えば、「01」はカードの挿入異常、「02」はデータ読取の異常を示します。汚れやICチップの接触不良で表示されることが多く、乾いた布で拭いたり、挿入し直すだけで解消するケースもあります。一方、「04」や「06」のように、車載器や通信そのものに異常がある場合は、販売店やメーカーへの相談が必要です。

これらのコードは、車載器の取扱説明書やメーカーサイトにも一覧が記載されています。どのエラーが出たかを把握するだけで、原因究明と対応が格段にスムーズになります。

特にトラブルが頻発する場合は、複数のコードが出ていないかをチェックし、必要に応じてプロに点検を依頼することをおすすめします。

ETCの寿命は何年くらいですか?

ETCの寿命は何年くらいですか?

ETC車載器の寿命は、一般的には約7年から10年程度とされています。ただし、使い方や設置環境によっては、それより早く故障が発生する場合もあります。

ETCは電子機器であるため、温度変化や湿気、振動などの影響を受けやすく、経年劣化によって内部の基盤やアンテナの接触不良が起こることがあります。特に、車を屋外に長時間駐車する場合、紫外線や高温にさらされることで機器内部の部品が劣化しやすくなります。

また、寿命の目安としては「ETCが正常にカードを読み込まなくなった」「エラーコードが頻繁に表示される」「通信エラーが増えた」といった現象が目立つようになったときです。このような兆候が出てきたら、車載器の買い替えや点検を検討するタイミングと言えます。

一方で、定期的にメンテナンスをしていれば、10年以上使用できる例もあります。しかし、技術の進化や制度の変更により、古い機種が新しいサービスに対応できなくなるケースもあるため、長期間使用している場合は新機種への移行も視野に入れましょう。

ETCが閉鎖される理由は何ですか?

ETCが閉鎖される理由は何ですか?

ETCレーンが一時的に「閉鎖」される理由は複数ありますが、主に「システムメンテナンス」「車両トラブル対応」「通信障害」などが代表的です。

まず、ETC設備は定期的な点検・修理が必要です。通信機器やセンサー類の調整、不具合の修正を行う際には、安全のためにレーンを一時閉鎖することがあります。こうしたメンテナンスは深夜帯に実施されることが多いですが、急なトラブルが発生した場合は日中でも閉鎖されることがあります。

また、料金所でETC車両がバーを通過できず停止した場合や、カード読み取りエラーで進行が妨げられた場合も、対応が完了するまでレーンが一時的に使えなくなります。このときは、安全確保のため、係員が現場で対応にあたります。

さらに、ETCシステム全体の通信に影響が出ているときも、一部または全レーンが閉鎖されることがあります。特に大規模な通信障害では、ETC全体が一時利用停止となり、一般レーンでの通行を案内される場合があります。

このように、ETCレーンの閉鎖は安全や機器保守のために必要な措置です。無理に進入せず、現地の案内表示や係員の指示に従って行動することが重要です。

ETC 通信エラー 確認方法と走行時の注意点

  • ETC専用出口しかない場合どうする?
  • ETC のサポートレーンに入るとどうなる?
  • ETC/サポートレーン 通れる?
  • 高速道路にETCなしでも乗れますか?
  • 高速道路 ETCなしだと料金はどうなる?高いのか?
  • ETCトラブルの場合の連絡先
  • 原因がわからないときの対処法

ETC専用出口しかない場合どうする?

ETC専用出口しかない場合どうする?

ETC専用出口しかない場合でも、慌てずに対応することでトラブルを最小限に抑えることができます。
多くのETC専用出口には「サポートレーン」や「係員対応のインターホン」が設置されており、誤進入した車両への対応が可能になっています。

まず、ETCカードを搭載していない車両が誤って進入した場合でも、バックやUターンをするのは非常に危険です。絶対にその場で停止し、インターホンを使用して係員に事情を説明してください。通行の際に必要な情報(ナンバープレートや走行ルートなど)を伝えれば、後日支払いができるよう案内されます。

その場で支払いができない場合、利用者の免許証情報を記録して、銀行振込やコンビニ払いなどの方法で後日精算する流れになります。なお、追加の手数料が発生する場合もあるため、早めの手続きが重要です。

このように、ETC専用出口であっても救済措置が整えられているため、冷静な対応を心がけましょう。

ETC のサポートレーンに入るとどうなる?

ETC のサポートレーンに入るとどうなる?

ETCのサポートレーンに入った場合は、通常のETCレーンとは異なる対応が求められます。
サポートレーンとは、本来ETCを搭載していない車両や誤ってETC専用レーンに進入した車両のために設けられた特別なレーンです。

このレーンに進入すると、まずはインターホンで係員と連絡を取り、指示を仰ぐことになります。多くの場合は、備え付けのチラシを受け取り、免許証の提示を求められます。係員が免許証に記載された情報を控え、後日請求書が郵送される流れです。

なお、料金は区間に関わらず「最大料金」が適用されるケースが多く、さらに支払方法によっては振込手数料などが発生します。この点はデメリットといえるでしょう。

とはいえ、逆走や車道内での停車といった危険な行動を避けるためにも、サポートレーンは非常に重要な存在です。誤進入したときは焦らず、表示や係員の指示に従って行動しましょう。

ETC/サポートレーン 通れる?

ETC/サポートレーン 通れる?

ETC/サポートレーンは、ETC非搭載の車両でも通行できるように設計されています。
このレーンは「ETC」と「サポート」の2つの機能を併せ持っており、誤って進入した一般車両への対応も可能です。

進入後は自動でバーが開かないため、開閉機の手前で必ず停車し、インターホンで係員に連絡を取る必要があります。その場で事情を説明すれば、指示に従って通行手続きが行われます。

支払い方法については、ETCカードの手渡し、クレジットカード、または後日請求による対応となる場合があります。ただし、サポートレーンでは現金での支払いはできないため、この点には注意が必要です。

ETC/サポートレーンは、誤進入の救済措置であり、本来の利用を目的としたものではありません。したがって、ETC車載器を搭載していない車両は、極力「一般レーン」を利用するのが望ましいです。

高速道路にETCなしでも乗れますか?

高速道路にETCなしでも乗れますか?

ETCを搭載していない車両でも、高速道路の利用は可能です。
ただし、利用できる料金所やレーンが限られるため、事前の確認が必要となります。

現在、多くのインターチェンジでは「一般レーン」や「ETC/一般共用レーン」が用意されています。これらのレーンでは、従来通りの有人対応や料金支払いが可能です。現金、クレジットカード、ETCカード(手渡し)など、複数の支払い方法が利用できます。

一方で、近年は「ETC専用料金所」の導入が進んでおり、特に都市部では、一般レーンが設けられていない入口・出口も増えつつあります。そうした場所では、ETC非搭載車は進入できません。

これにより、ETCを搭載していない場合はルート選択の自由度が制限される可能性があります。旅行や出張などで高速道路を頻繁に利用する方は、ETCの導入を検討する価値があるでしょう。

高速道路 ETCなしだと料金はどうなる?高いのか?

ETCを搭載していない車両が高速道路を利用する場合、支払う料金は基本的に「通常料金(現金価格)」となります。
これは、ETC時間帯割引やマイレージ割引などの各種優遇措置が適用されないためです。

例えば、深夜割引や休日割引など、ETC車両限定の特典は多数存在しますが、現金利用の場合はこれらの恩恵を受けることができません。結果として、同じ区間を通行しても、ETC車より高額な通行料金を支払うことになります。

また、ETC非対応の料金所では有人対応となるため、支払いにやや時間がかかる点もデメリットです。繁忙期や渋滞時には、ETCレーンの通過と比べて大きな差が生まれることもあります。

このように、ETCがない場合でも利用は可能ですが、金銭的・時間的な面で不利になる点は理解しておきましょう。

ETCトラブルの場合の連絡先

ETCのトラブルが発生した際は、原因に応じて適切な連絡先に相談することが重要です。
例えば、カードの読み取り不良や料金未反映といったケースでは、それぞれ問い合わせ先が異なります。

走行履歴や課金に関するトラブルであれば、「ETC利用照会サービス事務局(0570-001069 または 045-477-1262)」に問い合わせましょう。ETCカードそのものに関する問題は、カードを発行したクレジットカード会社が対応窓口になります。

また、ETCゲートが開かない、通行できなかったといった現場でのトラブルについては、利用した高速道路会社のお客さまセンターが窓口です。NEXCO東日本・中日本・西日本や、首都高速・阪神高速など、地域ごとの専用ダイヤルが用意されています。

そのほか、ETCマイレージサービスに関する質問や登録変更などは、専用の事務局(0570-010125)に連絡してください。

状況によっては、車載器メーカーや販売店への相談が必要なこともあります。まずはトラブルの内容を整理し、該当する窓口を確認することが大切です。

原因がわからないときの対処法

ETCに関する不具合が発生したにもかかわらず、明確な原因がわからない場合は、段階的に確認を進めることで、解決の糸口が見つかることがあります。闇雲に対応するよりも、順序立ててチェックすることが大切です。

まず最初に確認すべきは、ETCカードの状態です。ICチップ部分に汚れがないか、曲がりや破損がないかをチェックし、汚れている場合は乾いた柔らかい布でやさしく拭いてください。また、カードの有効期限が切れていないかも見落としがちなポイントです。カードの期限が切れていると、正常に認識されない場合があります。

次に確認するべきは車載器です。ETCカードを正しく挿入してもエラーが出る場合は、車載器本体やアンテナの故障、または設置状態に問題があることが考えられます。アンテナ部分に物が被さっていないか、取り付け角度が不自然でないかなどを目視で確認しましょう。

また、車載器に「エラーコード」が表示される機種であれば、その番号を記録してください。エラーコードにはそれぞれ意味があり、取扱説明書やメーカーのサポートページを見ることで、どの部分に不具合があるのかを知る手がかりになります。仮にエラーコードが表示されない場合でも、利用履歴確認スイッチを長押しすることで何らかの情報が出ることもあります。

これらの確認を行ってもなお原因がわからない場合は、異なるETCカードを挿してみるか、自分のカードを他の車載器に挿してテストするのも一つの方法です。これによって、カード側と車載器側のどちらに問題があるのかを切り分けられます。

それでも解決できない場合は、専門機関への相談が必要です。車載器の購入店、ETCカードの発行元、または利用照会サービス事務局など、状況に応じた窓口に問い合わせてみましょう。対応をスムーズにするために、発生した日時、利用した料金所、表示されたエラー番号(あれば)をあらかじめメモしておくことをおすすめします。

原因不明のエラーを放置すると、料金の二重請求やゲートの不開閉といったトラブルに発展するおそれがあります。早めの確認と対応を心がけましょう。

ETC 通信エラー 確認方法とトラブル対策の総まとめ

  • ETCカードは向きや汚れに注意し、正しく挿入する
  • ICチップの接触不良は乾いた布で拭いて改善する場合がある
  • アンテナの角度や取り付け位置も通信不良の原因になる
  • ETCゲートでは必ず時速20km以下で徐行する
  • エラー表示後は利用照会サービスで履歴確認ができる
  • エラーコードは機器の診断スイッチで確認できる
  • エラー番号から不具合の原因を特定しやすくなる
  • 車載器の寿命はおおよそ7〜10年とされている
  • 頻繁にエラーが出る場合は買い替えや点検が必要
  • ETCシステムの障害でスマートICが閉鎖されることもある
  • ETC専用出口でもインターホンで係員に対応してもらえる
  • サポートレーンでは免許証提示と後日精算の対応が多い
  • 一般レーンではETCカードを手渡しして通行できる
  • 高速道路はETCなしでも一般レーンがあれば利用可能
  • ETC割引が適用されないため現金利用は割高になりやすい

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